DSQT2026参加報告書 山田亮太
この度6/8-12の期間、ハンガリー・ブダペストで開催された国際会議Defects in Solids for Quantum Technologies (DSQT) 2026に参加いたしましたので、その様子をご報告いたします。
ブダペストへは、関西国際空港から出発し、仁川国際空港で乗り換えるルートで向かいました。私は今回が初めての海外渡航で、長時間のフライトも初めてだったので少し緊張していました。合計15時間ほどのフライトでしたが、比較的快適に過ごすことができました。ブダペストは、至る所の建物がヨーロッパの歴史を感じさせるもので、本当に美しい街並みでした。また、空港からの移動に使った公共交通機関は、Budapest GOというアプリで全て決済でき、非常に便利でした。


会議初日は当研究室からの発表はなく、全員で聴講に行きました。発表者には、論文で名前を見かけていた先生も多数入っており、実際にお話できる機会があるのではないかと気分が高揚しました。一方で、発表や質疑応答では、会議参加者の英語力が非常に高いため会話が非常に速く、英語がなかなか聞き取れずとても不安になりました。私は翌日の2日目にポスター発表を予定していましたが、できる限り耳を英語に慣れさせなければと感じました。そこで、コーヒーブレイクやWelcome receptionの時間で少しずつ他国の研究者との交流にもチャレンジしましたが、英語でのコミュニケーションに不安を覚えながら1日目が終了しました。


2日目には私を含め、当研究室から3件のポスター発表がありました。自分の発表では、論文等で何度も名前を拝見した先生から直接質問を受けたりして、とても貴重な経験ができました。予想していたよりはコミュニケーションを取ることができましたが、言いたいことを完全には伝えられないなど悔しい思いもしました。今後は研究に加え、英語での発信力や議論を行う能力も一層向上させる必要性を感じました。また、似た研究をしている他国の学生からも質問を受け、親交を深めることができました。

3日目は会議の日程終了後、ディナー & Excursionとしてドナウ川でのクルージングディナーがありました。ブダ城や国会議事堂、鎖橋など、ブダペストを代表する建築物がライトアップされており、これまでの人生の中でも最高の景色でした。船の屋上から景色を見ようとみんな屋上に押し寄せていて、非常に賑わっていました。また、会議を主催してくださっている先生とも少しの時間ではありましたが雑談や研究のお話をすることができ、本当に素晴らしい時間を過ごすことができました。


翌日の4日目にも、ポスターセッションがありました。2日目のポスター発表を経験し、実際に英語でのコミュニケーションをすることの難しさや、他の研究者との議論で得られる知見を実感していたので、可能な限り積極的にコミュニケーションを試みました。特に、自身の研究分野に近い発表を中心に質問をしたりして、見識を深めることができました。本会議を通して、英語でのコミュニケーションに対する抵抗が薄れたと感じますので、この経験を忘れず精進したいです。
学会最終日の5日目は聴講のみでしたが、日程終了後もディスカッション等が続いていました。
今回の会議は固体中欠陥の量子技術応用に関する専門的な会議ということで、主流であるダイヤモンドや炭化ケイ素(SiC)中の点欠陥に加え、2次元ワイドギャップ半導体として注目されている六方晶窒化ホウ素(h-BN)中の発光中心に関する報告なども多数聞くことができ、最先端の研究動向について幅広く知ることができました。また私は、第一原理計算による酸化ガリウム(β-Ga2O3)中点欠陥の研究を行っていますが、同じ酸化物材料の酸化亜鉛(ZnO)や酸化マグネシウム(MgO)に関する第一原理計算を行った報告もあり、研究の参考になる多くの知見を得ることができました。さらに、学会の日程終了後でも会場では至る所で議論や雑談が続いており、実際に会場に足を運び、交流することでしか得られない経験を沢山することができました。今回の会議への参加で、半導体分野に関わる人間として大きく成長できたと感じます。
最後に、今回の国際会議(DSQT2026)の参加には、文部科学省 半導体人材育成拠点形成事業「関西圏半導体人材育成共創拠点の構築」の多大なるご支援を賜りました。この場を借りて、深く感謝申し上げます。
